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4GBのDDR SDRAM PC3200モジュール

M312L5128AU1-CCC
1枚4GBのサムスン電子製DDR SDRAM PC3200モジュール M312L5128AU1-CCC です。パソコン向けではなくサーバー向けのRegistered ECCモジュールです。チップは2段重ね、合計36枚です。

DDR SDRAMでは最大容量ではないかと思います。昨年東京郊外の中古PCショップで見つけて、あるだけ全部買いました。私が購入したものは2006年から2007年にかけての製造でした。この頃はFB-DIMMやDDR2が主流になっていましたから、あまり生産されなかったのかもしれません。

Socket 940プラットフォームやSocket 604プラットフォームのNocona/Irwindale世代でメモリを最大まで増設するためには必須です。実際RIOWORKS HDAMC (Iwill DK8X)などで合計32GB認識しました。

M312L5720CZ3-CCC
1枚2GBのサムスン電子製DDR SDRAM PC3200モジュール M312L5720CZ3-CCC です。上記の4GBモジュールを発見するまでは、この2GBが最大容量だと思っていました。

1997年製の富士通FMVを復活させる その3 ~ FMV-DESKPOWER SIII165にNORCO POS-7853を搭載

1997年製の富士通FMVを復活させる その1 ~ アップグレード用マザーボード
1997年製の富士通FMVを復活させる その2 ~ LPXマザーボード NORCO POS-7853
の続きです。

1997年6月発売のFMV-DESKPOWER SIII165NORCO POS-7853 V1.0を搭載してみました。

オリジナルのスペックと比較すると、
CPU: 166MHz→3200MHz×2 …38.4倍!
メモリ: 32MB→3200MB …100倍!
HDD: 2.6GB→1000GB …384倍!

FMV-DESKPOWER SIII165 1
内部全景。電源ユニットはSFXのFSP300-60GHS+ATX変換ブラケットです。HDDはアクセスしやすい増設ベイだけに搭載しています。HDD手前の仕切り板がくりぬかれているのは、以前Acer V66LAを搭載していたからです。

FMV-DESKPOWER SIII165 2
マザーボード周辺拡大。ネジ穴の場所はぴったりです。

FMV-DESKPOWER SIII165 3
背面拡大。COM2からPS/2キーボードコネクタの間はハンドニブラーとヤスリで加工しました。

FMV-DESKPOWER SIII165 4
私が所有している旧式FMVです。左から、

FMV-5200DE6 (1997年6月発売)
マザーボード: SUPERMICRO H8SGL
CPU: AMD Opteron 6272 2.1GHz 16コア
メモリ: DDR3-1600 REG ECC 32GB
OS: Windows 7 Professional 64bit

FMV-5166D8 (1997年6月発売)
マザーボード: Acer S266L
CPU: AMD Athlon XP-M 2600+ 2GHz
メモリ: DDR-400 2GB
OS: Windows XP Home Edition

FMV-DESKPOWER SIII165 (1997年6月発売)
マザーボード: NORCO POS-7853 V1.0
CPU: Intel Pentium Dual-Core E6700 3.2GHz 2コア
メモリ: DDR2-800 4GB (DDR2-667 3.2GBで認識)
OS: Windows 7 Home Premium 32bit

FMV-466D (1993年10月発売)
マザーボード: Acer Z1+
CPU: Intel Pentium OverDrive 83MHz
メモリ: FPM 64MB
OS: Windows 95

1997年製の富士通FMVを復活させる その2 ~ LPXマザーボード NORCO POS-7853

1997年製の富士通FMVを復活させる その1 ~ アップグレード用マザーボード
の続きです。

NORCO POS-7853

LPXマザーボード NORCO POS-7853 を入手しました。
入手してから分かったのですが、V1.0とV3.0は、機能だけでなく、基板のレイアウトとピンアサインが異なります。
私が入手したのはV1.0でした。

POS-7853 V1.0 LVDSコネクタあり、FDDコネクタあり、オーディオコネクタが16pin
POS-7853 V3.0 LVDSコネクタなし、FDDコネクタなし、オーディオコネクタが10pin

以下、入手したPOS-7853 V1.0に関するメモです。

●搭載可能CPU
基板は2009年製造、BIOSは2010年製、チップセットはIntel 945G A2で、Wolfdaleまで動作しました。
搭載できる最高性能のCPUはPentium Dual-Core E6800 3.33GHzです。

●搭載可能メモリ
DDR2 2GB×2、4GBまで搭載可能ですが、チップセットの制限により、3.2GBぐらいしか認識しません。

●オンボードビデオ
BIOSのデフォルト設定では、LVDS(LCDフラットパネル)とCRT(VGA)の両方に出力するようになっていて、VGA側もLVDSの解像度に影響されてしまいます。BIOS上でCRTのみにしないとVGA側が正しい解像度で表示されません。

WindowsからはLVDSがプライマリディスプレイとして認識されます。私が使っているCPU切替器corega Changer KVM-8proとの相性が悪く、Windows上でLCDフラットパネルを無効にしないと何も表示されず困りました。

基板上のVGAピンヘッダ J8には背面のD-sub15コネクタと同じ信号が出力されます。ピンアサインはPOS-7893と同じです。
Signal NamePinSignal Name
C_RED12GND
C_GREEN345VDDC_DATA
C_BLUE56HS_R
GND78VS_R
GND9105VDDC_CLK

●オンボードLAN
Intel 82573V Gigabit Ethernet Controllerでした。

●USBピンヘッダ
ピンアサインはPOS-7853 V3.0と同じです。
Signal NamePinSignal Name
+5V12GND
USB DATA-34GND
USB DATA+56USB DATA+
GND78USB DATA-
GND910+5V

●オーディオピンヘッダ J12
Realtek ALC655 AC'97 ピンアサインはPOS-7713と同じようです。分かるまで苦労しました。
Signal  NamePinSignal Name
SPKOUT-R12GND
SPKOUT-L34GND
LINEOUT-R56LINEOUT-L
GND78GND
LINE-R910LINE-L
GND1112GND
NC1314MIC-IN-L
MIN-IN-R1516GND

●PCIスロット
適合するライザーカードは不明です。ライザーカードが使えるかどうかも不明です。
玄人志向 PCI-6.5CM経由でASMART GeForce2 MX400 PCIは動作しましたが、玄人志向 GF-GT610-LP1GHD玄人志向 GF8400GS-LP512H/HS/D3は動作しませんでした。PCIeブリッジPEX8112を使用している拡張カードは正常動作しないようです。

●その他
マザーボード固定用ネジ穴が小さく、FMVに取り付けるためには棒ヤスリなどで少し拡げる必要があります。

Windows エクスペリエンス インデックスの計測が完了しません。Windows 7/8.1/10全て同様です。原因は不明です。

スリープ後復帰しません。S1でもS3でも同様です。Windows 7/8.1/10全て同様です。原因は不明です。

32bit版のWindows 7/8.1/10では、富士通3モードフロッピーディスクドライバ V1.0L11で3モードFDの読み書きができます。多分ライセンス違反ですが。

1997年製の富士通FMVを復活させる その1 ~ アップグレード用マザーボード

昔、メーカー製PCアップグレード用マザーボードというジャンルがありました。

1990年代、パソコンは高価で、安くても20万円ぐらいしました。高いお金を払って購入し、頑張って勉強してパソコンの使い方を学びましたから、自然と愛着も湧きました。

だから型落ちしてもおいそれと買い換えることはせず、HDDを増設し、メモリを増設し、拡張カードを増設し、CPUを交換し、少しずつ数万円単位のお金をかけてアップグレードするのが普通でした。マザーボードや筐体もアップグレードが前提の作りになっていましたし、当時はCPUソケットの互換性が今よりはるかに豊富でした。例えばSocket7 Pentium 133MHzのパソコンならK6-III+ 600MHzまで、Slot1 Pentium II 400MHzのパソコンならCeleron 1.4GHzまでアップグレード可能でした。CPUクロックだけでも4倍程度は高速化することができ、投資効果を十分に体感することが可能でした。

ところが1995年Windows 95発売以前の、486世代のパソコンはアップグレードの幅が限られました。Socket3マザーボードのアップグレードパスは、Pentium OverDrive 83MHzかAMD Am5x86-P75 133MHz(Pentium 75MHz相当)に限られました。どんなにアップグレードしてもWindows 98が限界でした。
Pentium世代のマザーボードも600MHz以上にはアップグレードできず、PC-9800シリーズは勿論、PC/AT互換機のマザーボードもATX規格は殆どなく、多くが特殊形状のLPX規格で、自作用マザーボードに交換することも不可能でした。そのままではWindows XP以降のOSを使うことがほぼ不可能でした。

そこで、これらを解決するためのニッチな市場として、メーカー製PCアップグレード用マザーボードというジャンルが存在しました。大きく分けて以下2種類が存在しました。
1. マザーボード交換型(主にLPX規格のマザーボード)
2. 拡張スロット増設型(ISAバス用のPL-Renaissance/ATPL-Renaissance/370SやCバス用のPL-Renaissance/98

FMVデスクトップ向けはマザーボード交換型が主流でした。
アイデクソン中央のレスキューシリーズIXPII-2000に含まれていた DTK PRM-0061i
ラステーム・システムズのアップグレードマザーボードUG370に含まれていた Unicorn ENDAT-370ML
などが有名です。

いずれも元の筐体に大幅な改造を加えないのが大前提でした。
「IBM Aptivaを最新ハードで生まれ変わらせたユーザー出現、フロッピーはなんと118GBに」のように、原形をとどめないほど改造してATX規格のマザーボードを搭載することはアップグレードとみなされませんでした。


それから15年。さて、今はどうなのか。1995年前後の旧式パソコンを、できるだけ原形を維持したまま“アップグレード”して使い続けることはできないのか。
自作用マザーボードはATX規格とその派生型Micro ATXやMini-ITXが主流です。
Baby AT規格はPentium 4の頃に、NLX規格はPentium IIIの頃に滅びたようです。

ではLPX規格はどうなのか。なんと、産業用の分野でPOS端末用として細々と残っていました!!

Shenzhen NORCO Intelligent Technology 华北工控 http://www.norco-group.com/
POS-7933 (LGA1155 / Intel Q67)
POS-7893 (LGA775 / Intel G41)
POS-7853 (LGA775 / Intel 945G)
POS-7713 (Socket478 / Intel 845GV)

Evoc Intelligent Technology 研祥智能 http://www.evoc.cn/
POS-1811LNA (LGA775 / Intel 945G)
POS-1711VNA (Socket478 / Intel 845GV)

ライザーカードに電気的な互換性はありませんが、分かっている人が見れば、マザーボードの形状に物理的な互換性があるのが分かります。

本当はPOS-7933が欲しかったのですが、私のような一個人が入手するのは困難でした。
代わりにPOS-7853が手に入ったので、これからレポートします。