謎のDual Socket 370マザーボード USI PA-PR66T

謎のマザーボード、USI PA-PR66Tです。実は2018年2月頃にebayで入手し、その後興味が失せてすっかり忘れていましたが、最近またebayで出品されているのを見かけてこの記事を書くことを思い立ちました。
このマザーボードが極めて珍しいのは、VIA Apollo Pro 266T(AP266T)のAGPバスを64bit66MHzのPCIバスに変換する、バス変換ブリッジチップVIA VPX-64ことVIA VT8101が搭載されている点です。
VIA VPX-64はVIAがエンタープライズサーバー市場への参入を狙って開発したようですが、実際に搭載された例は自作市場向けのRIOWORKS NUVIA-GLぐらいしか知りませんでした。
このUSI PA-PR66Tというマザーボードは素性が全く分かりません。チップの製造年週から分かるように2004年後半の製造です。Pentium IIIが市場から消える寸前の時期です。何かの機器へのOEM供給、もしくは試作品と思われますが、検索しても情報が全く出てきません。
Pentium III-S 1.4GHzを2つ装着しても、1つしか認識しませんでした。BIOSが未熟なのか、試作品だからなのか、それとも本当に故障していたのか、判断できませんでした。Windows XPのインストール自体は成功しました。

デバイス マネージャのスクリーンショットです。64bit66MHz PCIスロットには、HP製のLAN・USB・VGAの複合カードを挿しています。期待通りに動作していることが確認できます。

HWiNFO32のシステムサマリ画面です。CPUは1つしか認識していません。メモリは1GB DDR SDRAMを2枚認識しています。既に忘れましたが3枚3GBは駄目だったかもしれません。

HWiNFO32のメイン画面です。
Pentium IIIの末期、このようなマザーボードがひっそりと存在していたことに驚かされました。興味が尽きません。